アパマンショップで働く日々

地元の不動産屋で日々仕事をし知った事や経験した事を伝えるブログ。

真冬に水道管破裂 保証人が修繕費50万払った話

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最近はどんどん寒くなりそろそろ雪が降りそうですね。

今回は真冬に水道管が凍結、破裂。

その被害が大きく、無保険だった為に修繕費が50万円かかったお話です。

 

契約者

20代男性

飲食店勤めで役職は店長

1LDK

2階建て木造アパート2階部分入居

家賃35,000円

保証人を付けての契約

 

事の始まり

11月、契約者から12月末で退去したいと解約の連絡を受け付けました。

しかし12月末頃に再度連絡があり、解約を1月末にしたいとの申し出。

その部屋の次客がいなかったので、それを了承し1月末頃に退去立ち会いをする事になりました。

退去立会の当日、また入居者から連絡があり、事故に遭い入院しているので立ち会いできないので、もう1ヶ月解約を伸ばしたいとの事。

この連絡の時、私は何か胡散臭さを感じました。

2月末頃、退去立合の時間調整の連絡を何度かしたが出ず。

管理会社からの連絡を完全に無視したまま3月に突入しました。

 

事件が起きる

3月のある日、隣の部屋から水がバチャバチャなってるような音が聞こえると連絡がありました。

 

その音が聞こえる部屋は例の部屋です。

 

すぐに契約者へ連絡をしたが相変わらずの無視。職場へ連絡するも外出中との事で出ず。保証人である父親へ連絡すると繋がり、事の経緯を説明したのち勝手に部屋へ入らさせてもらう了承を得ました。

 

この時父親は「息子は退去したんではないのか?」

と言い何やら不穏な空気感が漂いましたが、とにかく急いで上司と共に現地へ向かいました。

 

現地に到着し、入室(土足で)すると壁掛け給湯器のパイプから水がジャバジャバ出てます。

髭剃りジェルとT字カミソリがなぜか玄関に置いてあったのも気になりましたが、私は唖然としました。

気温はマイナス10度くらいあり、その部屋は電気が点きませんでした。

すぐに元栓を締めたがキッチン部分の壁と床はベシャベシャです。

部屋は家具やゴミが散らかり放題で電気や水道の請求書などが玄関に散らかってます。

 

ここは2階です。下の部屋は幸いにも退去したばかりの空室でしたが被害があり本当えらい事になってました。

 

ほどなくして契約者本人と両親が現地に到着し、現状の説明をしたら両親はご迷惑をおかけしましたと謝罪。本人は悪びれた様子すらなく佇んでいました。

 

会社では契約者の状況などを調べていました。

すると、12月頃から家賃を滞納していた事がわかり、家財保険もすでに契約が切れている事が判明しました。

 

この時点でかなりヤバイです。

そして現地へ来た母親のバッグがルイ・ヴィトンだった事もドン引きしました。

 

本人と両親と現地で話をした所、どうやら契約者は両親に12月末で解約し退去したと嘘を言ったそうで、家賃と光熱費を払わず彼女の家へ転がり込んでたそうです。両親は特に息子を叱る事もなくいました。

 

おそらく本人は散らかり放題なっている部屋を片付ける事ができず、家賃を滞納していたので解約を先延ばししていたのでしょう。

 

12月から水落しをせず部屋を空けていた為に凍結してしまい、水道管が破裂し大変な事になった自覚がない本人に話をしても仕方ないので、保証人である父親に今後の流れを説明する事になりました。

 

まず、家賃4ヶ月分滞納している事。退去費用の事。

そして、この漏水による下の部屋を含む被害の修繕費の事。

 

これらを見積りし、請求する事になります。

もちろん無保険な為に全額負担になります。

保険さえ生きていれば…なんて同情すら私はありません。

なぜなら本人の態度の悪さ、母親の態度の悪さが目立ったからです。

 

修繕の費用

下の部屋は退去後の修繕をしていた最中で、天井のボード、クロスの張り替えを再度する事に。

洗面台も収納部分が木材で水を吸い込んでいたため交換に。

 

漏水した部屋はまず水道管の修繕、キッチン部分の床と壁の張り替え、キッチンの交換。

 

考えただけでも高額な請求になりそうですよね…

 

不幸中の幸いだったのが下の部屋が空室って事と、その物件のオーナーは建築会社な事。

 

結局オーナーは建築会社なので、修繕はオーナーの方で安く済むよう行いその修繕費が

 

約50万円でした。

 

プラスで家賃の滞納分もあります。

 

その費用は保証人である契約者の父親に請求する事となり、オーナーにとっては幸いな事に、保証人が公務員である程度お金持ち(ヴィトンのバッグ買える余裕アリ)だったので、すんなり支払いをしてくれました。

 

はい、このように真冬の凍結って非常に危険です。

この件は同じ建物の入居者が異変を感じ連絡をしてくれたからまだ最小限の被害に抑えれましたが、連絡なく数日間経過してしまったらもっとヒドイ状況になってたかと思います。

 

水落しをしよう!

寒冷地に住んでいる方は真冬に部屋を空けるイコール水落し、もしくは暖房を切らない。

これは古い人の常識になっているのが現状ですが、現代は簡単に凍結しない!がデフォルトになっております。しかし木造の一戸建てやアパートは2~3日、下手したら1日でも暖房消して部屋を空けると真冬は凍結します!

鉄筋マンションでも凍結する事がありますので、年末年始に旅行や帰省などで部屋を空ける際は必ず水落しを行いましょう!

 

オール電化物件の場合はブレーカーを落とさず、蓄熱暖房やエアコン暖房を切らないようにしましょう。もちろん電気代は発生しますので、ブレーカーを落としたい場合は水落しが必要となり、温水器の水も抜かないといけません。

 

併せて家財保険の契約が切れてないかの確認もしておくとよいでしょう。

 

水道管凍結は建物に欠陥が無い限りほぼ入居者の過失となりますので、みなさんお気をつけ下さい。

 

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